ずっと守られていた

気がつくと、肩に力が入っている。

別に緊張するような場面でなくても。

 

肩がよくこる。

 

リラックスしよう、

力を抜こう、

そう思って意識しているときだけ、

少し力が抜ける。

 

だけど気がつくとまた、

肩に力が入っている。

 

体の癖。

肩に力が入る、

わたしのそんなからだ。

 

今日、カウンセリングを受けた。

 

体に意識を向ける。

いつものように肩に力が入っている。

 

からだの声を聴く。

力の抜けない肩に、聞いてみる。

「力を入れていることで、得していることは何?」

 

肩から返事があった。

「そうしていないと、守れない」

 

ずっと、守ってくれていた。

わたしを傷つけるものから。

(もしくは、そう思い込んでいたものから)

 

いつも、守ってくれていた。

思わず、涙が出る。

ずっと健気に守ってくれていた肩に。

 

肩からの声。

間違いなく、わたしの中から聴こえてきた声。

だけど、その言葉は思いもかけないものだった。

 

小さかったわたしが、思い浮かぶ

ポツンとひとり、立っている。

どうしていいのかわからず、

心もとない思い、不安な気持ち。

周りに、何がいるかわからない。

怖い。

 

そんな時、肩がぐっと力を入れて、

小さなわたしを抱きしめるように

守っていた。

 

気がつかなかった。

重たい肩を、疎んじていた。

ごめんね、こんなに必死に守っていてくれたのに。

ありがとう、おかげで切り抜けられたことが、

きっとたくさんある。

 

そう感じただけで、

肩の力が、自然に、少し抜けていく。

 

からだの不調、痛み、違和感、

すべて意味がある。

 

ずっと守ってきてくれた肩。

ありがとう、お疲れさまだったね。

小さい頃のわたしより、

今のわたし、きっと強くなってるよ。

痛くなるくらい頑張ってくれなくても、

大丈夫。