変えるのは、前提だった。

人間関係が、つらかった。

うまく馴染めない自分はダメだと思っていた。

 

嫌われたくなくて、

嫌われるのを恐れて、

他人の顔色をうかがい、

自分を抑える。

 

でも、抑えきれずに、

一番不適切な時に、不適切なことをして、

結局嫌われたりする。

 

抑えきれなかったからだって、後悔して

さらにさらに、抑えつける。

悪循環。

 

間違ったことを言わないように、

印象のいいことを言わなくちゃ、

そう思えば思うほど、

言葉が出てこなくなる。

 

人が集まるところに一緒にいても、

感情を抑えて、

言葉もうまく発せないわたしは、

どこか得体の知れない人。

 

どうしたら、

会話がはずむんだろう。

どうしたら自然体で、

なめらかに言葉が出てくるんだろう。

 

変わりたかった。


自分に自信がないから、
ダメなんだ。
自信がないから、
顔色を窺うし、
自信を持って会話することができないんだ、
と思ってた。

どうしたら自信がつくのか?
いろいろなもので武装していく。
資格を取ってみる。
ものを作ってみる。
何か秀でたものがあれば、
自信になるだろう。
何をすればいいのか、探す日々
やってみては、違う、これも違う。

結局何をやっても、
自信になることはなく、
これは違ったと思うたびに、
ますますダメなんだと、自分を責めることになる。



自分を変えよう変えようとしてたけど、
変えるのは、前提だった。

嫌われてもいい。
失敗してもいい。
間違えてもいい。
自信がなくてもいい。

嫌われても、いいんじゃないの?
そもそも誰に嫌われたくなかったの?
嫌ってる人にまで、嫌われたくないって思ってたわ、わたし。

どうして間違えたらダメって思ってたの?
間違い、失敗、しちゃダメなの?
そもそも間違えたり失敗しないでいるって
無理だわ。

自信って何?
何かができることで、持つ自信は、
できなくなったら失う自信。
人と比べて、上がったり下がったりする自信。
そんな自信はいらない。

自信なくても、やってみる。
本当の自信は、経験が積み重なって、得られるもの。
まず、やってみる。失敗を恐れずに。

前提がかわったら、行動が変わった。

嫌われてもいいし、
間違っても、失敗してもいいのだから、
自分を抑える必要はない。
気持ちが楽になって、
言葉がすんなり出てくるようになった。

きちんとしなくちゃ、と緊張することも
減ってきた。

無理して、他人に合わせることも
減った。

沈黙が怖くなくなった。
喋ることがなければ、喋らなくていい。

できる範囲でいい、
できる時にすればいい。
できなきゃ、誰かに頼めばいい。

前提を変えたら、こんなに楽になる。

行動も変わる。

その積み重ねで、

自分も変わっていくだろう。

自然に、無理することもなく。